【必見】若冲が来てくれましたというので、これは行かねば!

東日本大震災復興支援特別展の企画展示として若冲を中心とする江戸絵画の巨匠たちの作品、プライスコレクションが東北3県の各会場で開催されます。

【特別展】東日本復興支援「若冲が来てくれました」プライスコレクション美と生命
- 仙台市博物館 3月1日~5月6日
- 岩手県立美術館 5月18日~7月15日
- 福島県立美術館 7月27日~9月23日
プライスコレクションというのはニューヨークの美術商、ジョー・プライス氏が偶然伊藤若冲の作品を購入したことをきっかけに、今では若冲の作品を50点あまり所蔵している世界一の若冲コレクション。
若冲以外にも江戸時代の美術作品がコレクションされています。 そのプライスコレクションをジョー・プライス氏が無償で今展のために貸出。グッズ販売の売り上げの一部が被災地に寄付されます。
プライス氏の日本への想いが伺える今展示。
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今展は下記の7つのわかりやすい区分による展示構成が為されています。
ようこそプライスワールドへ
- 目がものをいう
- 数がものをいう
- ○と△
はる・なつ・あき・ふゆ
プライス動物園
美人大好き
お話きかせて
若冲の広場
生命(いのち)のパラダイス
気前がよく高校生以下は無料。
ありがちな小難しい作品解説を排し、子供でも分かるようにと平易な文章で解説されているところがたいへんありがたい。

何といっても展示の目玉は、誰しも一度は教科書等で目にしたことのあるモザイク画の『鳥獣花木図屏風』。
ガラス越しではなく、直に見ることができたことには感動します。枡目描きという技法で8万6千個もの枡目がひとつひとつ描かれ、描き方もただ単にべた塗りというわけではなく、対象となる動物や部位によって描き方も様々。 名画と呼ばれる作品に時代は一切関係ないことがわかります。
震災発生当時、プライス氏はこの絵だけでも被災地の人々に見てもらい生命の美しさ、力強さに触れてもらい元気づけたいと思ったことがこの企画の発端だったとか。

プライス氏が初めて購入した若冲作品『葡萄図』も見ることができました。
この作品がきっかけとなり、若冲作品をはじめとする江戸絵画の収集をはじめたとされます。鮮やかな作品もいいですが、墨の濃淡で描かれる美しさが目を引く。
これほど充実したラインナップの江戸絵画が日本に里帰りするのは、これが最後とまで言われています。 東北地方在住でなくてもこの展示は見ておきたい。
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