消しゴムハンコで作家名刺をつくる
作家用の名刺を学生のころから用意して、美術関係の交流の際に配っていたのですが、その作家用名刺を新しくした話。
今までは家庭用プリンターで印刷するというのがお手軽で使っていましたが印刷用紙や、家庭用プリンターの限界があり、うまく作らないとチープさが目立ってしまいます。
そんなに良い名刺が欲しいというのであれば、印刷会社に依頼して箔押しやエンボス加工など、お金をかけた分だけ見栄えのいい名刺を作ることができます。
ですが、モノづくりということにこだわったアナログ感のあるアプローチで名刺を作ってみようと思い立って始めたのが消しゴムハンコでした。
必要な材料
まず判となる消しゴム。これはダイソーで調達しました。
層になっていてどこまで削ればいいのかわかりやすく、評判がいいようです。
消しゴムを掘るための彫刻刀とデザインナイフ。
デザインナイフの先端が細く、これは使いやすいという印象です。
消しゴムハンコの持ち手部分になる木材。
これは普段から使ってるパネル、額用木材の端材がいくらでもあるので、それらを使います。
スタンプインク。名刺なので色は黒のものを選びました。
名刺用紙は日本画家であることを強調できるよう耳付きの和紙名刺を使用します。
制作工程
下図を描き、それを元に判側にも写していきます。
写し終わって気づいたのは、判子にすると逆になるということ。
わかっていたはずなのに、初歩的なミスをしてしまいました。
文字ではなく絵なので、まぁいいかとこのまま進めることに。
続いて肝心の名前。
同じ過ちは犯すまいとイラストレーター上で文字を反転させて、プリンターで出力。
カーボン紙で判子に転写して掘りました。
やはり文字の難易度は高い。一応読めるものになったのではないかと思っていますが、これ以上小さい文字は私の技量では無理ですね。
持ち手部分になる木材をやすりで削り、きれいにしてからボンドで判子自体と接着。上からニスを塗ったら滲んでしまったのが残念。
続いて基本情報なのですが、名前を掘ってみてわかったことは文字の難易度は非常に高く、名刺サイズの紙に記載する小さな住所やURLを消しゴムハンコで掘るのは不可能だと判断しました。
そこで判子屋さんに依頼。それも文字情報ではなく、QRコードの判子。
QRコードでとりあえずホームページに飛んでもらえれば、問い合わせや基本情報も載っているので、名刺に細かい情報は載せず、裏面にシンプルにQRコードを一つ押して解決。
完成品
拙いながらに作成しました自分の判子名刺。
和紙に判子ということで日本画の世界観を少しでも感じてもらえるものになったのではないかと思っています。
それに自分の作品のような気がして、やたらと愛着が沸きます。
今回の消しゴム判子づくりをきっかけに名刺以外にも何か流用していけるのではないかと考えているところです。